フットボールキッチン

あーだ、こーだと言われながらも徒然に。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

プレミアリーグにも春の訪れ。(PL Arsenal VS Liverpool Report)


現地時間の4日、お昼すぎにキックオフを迎えたアーセナルとリヴァプールの上位対決は、4-1でアーセナルが勝利。小さなものから大きなミスまで頻発したエミレーツ・スタジアムでの一戦は、アーセナルが連勝記録を「7」に伸ばす形での幕引きとなった。

シュクルテルに代わって先発したコロ・トゥーレは、いいところなく試合を終えた。何度となくアーセナル攻撃陣のプレスに晒され、チームをピンチに陥れるシーンが目立った。その一方で前線は、決定的なチャンスを自分たちの不甲斐ないミスでふいにしてしまった。今日の彼らは、PKで得た1点をスコアラインに添えるのが精一杯であった。

開始早々から、アーセナルのプレスを受けリヴァプールの3人のDFたちが混乱。その後なんとか持ち直したが、ベジェリンのゴールを皮切りに、エジルとサンチェスにも決められ前半を3-0で折り返した。

リヴァプールはスターリッジを後半開始早々から投入し、反撃の意思を見せたが同選手は輝けず。スターリングがエリア内で倒されて獲得したPKで、ヘンダーソンがなんとか1点を返した。終了間際にはジルーに技ありなミドルを沈められ、その1点の影すらも薄らいでしまった。


日本では今、あちらこちらで街を彩った満開の桜が散り始めたことと思う。一方ここイングランドでは、風物詩とも呼ぶべきニュースが紙面上で満開を迎えている。チャンピオンズリーグ出場権をかけ、4位争いを占う内容で新聞紙面は埋まっている。

2位を走っていたシティの失速を受け、3位アーセナルが2位の座はおろか、暫定王者のチェルシーを捉えるのではないかという話まで聞こえてきていた。この国にはそんな文化はないが、満開の桜の下で飲む酒の肴としては、聞こえのいい話ではあろう。気付けば、彼らは直近のリーグ戦では6連勝。着々と勝利を重ねたノースロンドンの雄とシティの間には、僅かに1ポイントの差しかなくなっていた。

一方のリヴァプールは、前節ホームでユナイテッドに敗戦したものの、EL出場権に手の届く5位にまで上り詰めてきた。今年もロジャースが率いるチームは尻上がりに調子を上げている。前回の対戦では中盤を完璧に制圧して、アーセナルと引き分け。戦術的にも、やりあえる自信はあったはずだろう。

そんな2チームの決戦は、スリリングながらもトップレベルのサッカーに目の肥えたファンには「がっかり」な展開で進む。

開始からの10分間、リヴァプールはアーセナルの攻勢に悩まされる。出場停止処分を受けたシュクルテルに代わって、3バックの中央に入ったコロ・トゥーレが落ち着かない。右からチャン、コロ・トゥーレ、サコーと並んだDFラインは相手のプレッシャーを受け、危険なエリアでボールを失い、何度となくピンチを迎えた。

アーセナルの攻撃陣も、千載一遇のチャンスを決めきれずにいると、流れは徐々にリヴァプールへ。25分には中盤で横パスをカットされると、マルコビッチがエリア内へフリーで走り込んでいたスターリングにパス。このボールが僅かに一歩合わず、ボールはスターリングの目の前を通過していった。

細かいミスでお互いにチャンスを潰し合っていると、また試合の流れはアーセナルへと戻る。相手を深くまで押し込むと、この日は右サイドで出場したラムジーが内へオーバーラップしてきたベジェリンへ預ける。対峙していたモレーノをサイドステップのみで振り切り、左足で巻くようにシュートして先制点をもたらした。

ここからアーセナルは止まらない。40分にはエリア手前でエジルが倒されてFKを獲得すると、本人がそれを決めて追加点。そして前半終了間際には、中央で楔のボールを受けたラムジーがアウトサイドを使っておしゃれにターン。最後はサンチェスに預けて3点目。チャンがサンチェスのマークに遅れたこともそうだが、ミニョレはもう少し工夫できる余地があっただろう。

リヴァプールのロジャース監督は、たまらず後半の頭からスターリッジを投入。なんとかして1点を取りたい意図が見えたが、アーセナルはスペースを与えなかった。

流れを維持したかったアーセナルだが、49分にコシェルニーが鼠蹊部を痛めてガブリエルと交代。チームメイトとのコミュニケーションの不足からか、若干のポジショニングミスを侵すなど危ないシーンもあった。それでも、エリア前にだましだましブロックを築いて守るには十分だったろう。失点のリスクを最小限に抑えつつ、カウンターの機会をアーセナルは待った。

アーセナルの思惑とは裏腹に、攻め続けたリヴァプールの努力がようやく実った。76分に、ベジェリンが一瞬油断してしまったところで、エリア内でスターリングを倒しPKを献上。これをキャプテンのヘンダーソンが決めて1点を返した。

ところが、84分にはチャンがウェルベックを倒してしまい2枚目のイエローを受け退場した。最終的には、試合終了間際の90分に、ジルーがエリア外から追加点を決めて勝負あり。味方との連携やシュート前の細かなステップなど、大柄ながら繊細でテクニカルなジルーらしい得点だった。試合を通して、チームメイトが攻めやすいように気を遣い続けたジルーに、個人的にはマンオブザマッチを与えたい。

この結果を受け、ロジャース監督は4位以内でシーズンを終えることに懐疑的だ。「改善しなければならない問題点があまりに多すぎる。これが私の現実的な考えだ」と、来シーズンのCLに別れを告げた。決別もまた、この季節の定番ではある。CL優勝を経験しているリヴァプールファンには、受け入れがたいものではあるだろうが。

春一番が吹き荒れ、嵐のような空模様を見ては、春が来たと感じるものではないだろうか。そんな日本人の心を知ってか知らずか、ガーディアンはアーセナルの勝利を「2位の座へ向け、リヴァプール相手にひと際輝く勝利へと暴れ回った」と、ホームチームを嵐に例えて見出しを打った。

アーセナルの選手たちが試合後のロッカールームで、まるで勝利の美酒に酔うかのように、SNSに写真を投稿している。花見でも楽しんでいるのかと思えば、ジェイミー・キャラガーの様に激高する必要もないだろう。

しかしながら、花見は一時の娯楽であることも忘れてはならない。桜というのはまた、あっという間に散ってしまう。試合後ヴェンゲル監督は「(リーグ優勝できるかは)我々に関与できる余地はない。勝って、勝って、勝つだけだ」と力強く答えた。

チェルシーとの勝ち点差を考慮すれば、逆転優勝なんてのは、無知な若者が語る夢のように非現実的な話だ。かつて名古屋で指揮を取った名将も、日本の風流を覚えていてくれているのか、イギリスメディアの描く桜のような「儚い」夢物語を否定する。

かつて日本で、桜をその目に焼き付けたであろうフランスの名将が、手塩にかけて育てた一本の木。どうやらノースロンドンには真っ赤な花たちを咲かせ、満開を迎える一輪の大樹があるようだ。

だが、まだあと7試合のリーグ戦が残っている。桜吹雪を散らすには、まだ早い。

【了】

[コメント引用元]
Sky Sportsl [Online] (2015), Liverpool manager Brendan Rodgers rules out top-four finish, Available at http://www1.skysports.com/football/news/11669/9789021/liverpool-manager-brendan-rodgers-rules-out-top-four-finish (Accessed on 4 April 2015)

BBC Sports [Online] (2015), Arsenal 4-1 Liverpool: Arsene Wenger says confidence is high, Available at http://www.bbc.co.uk/sport/0/football/32183752 (Accessed on 4 April 2015)

Lawrence, A (2015). the Guardian [Online]. Arsenal storm to emphatic victory over Liverpool to go second. Available at http://www.theguardian.com/football/2015/apr/04/arsenal-liverpool-premier-league-match-report (Accessed on 4 April 2015)
スポンサーサイト
  1. 2015/04/04(土) 20:39:51|
  2. マッチレビュー
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<素直なキモチ。 (BPL Arsenal vs Chelsea Report) | ホーム | 「僕が...主役!」(The Euro 2016 Israel VS Wales Report)>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://footballkitchen.blog.fc2.com/tb.php/36-736e7064
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

黒崎灯(あーせん)

Author:黒崎灯(あーせん)
英サンダーランド大学にてスポーツジャーナリズムを勉強中。サッカーを文章にすることで、読ませるものを書くようになりたい。到底才能もない凡人が、書き続けていったらどうなるんだろう。本当にほんの少しだけ、成長を期待してて下さい。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (2)
スタジアムレビュー (0)
移籍 (0)
比較もの (0)
日本代表 (1)
マッチレビュー (21)
和訳 (3)

フリーエリア

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。